Amazon Kinesis Data Firehose と Amazon Kinesis Data Streams は、どちらもリアルタイムデータストリーミングを処理するためのAWSサービスですが、使いどころや機能に違いがあります。以下にそれぞれの特徴と使いどころを説明します。
Amazon Kinesis Data Firehose
特徴:
- 簡単なセットアップ: データストリーミングを簡単に設定し、使い始めることができます。
- 自動スケーリング: 自動的にスケールするため、容量管理が不要です。
- データ変換: Lambda関数を使用して、データの変換や加工が可能です。
- ターゲットのサポート: Amazon S3、Amazon Redshift、Amazon Elasticsearch Service、およびSplunkなどのターゲットにデータを自動で配信。
- バッファリング: データを一定期間バッファリングし、まとめて送信することで効率的にデータを転送します。
使いどころ:
- データのバッファリングとバッチ処理: データをバッファリングしてまとめて送信することで、効率的にターゲットにデータを配信。
- シンプルなデータストリーミング: 複雑な設定や管理が不要で、簡単にリアルタイムデータを処理したい場合。
- データパイプラインの構築: 継続的にデータを収集し、分析やストレージサービスに送信する場合。
Amazon Kinesis Data Streams
特徴:
- 高いスループット: 大量のデータをリアルタイムで処理することが可能です。
- 低レイテンシ: 非常に低いレイテンシでデータを処理できます。
- カスタムアプリケーション: Kinesis Client Library (KCL) を使用して、カスタムアプリケーションを構築できます。
- データ保持期間: データはデフォルトで24時間保持されますが、最大7日間まで拡張可能です。
使いどころ:
- リアルタイム分析: 低レイテンシで大量のデータをリアルタイムに分析する必要がある場合。
- カスタムデータ処理: 特定の要件に応じてカスタムアプリケーションを構築し、データを詳細に処理する場合。
- 高スループットデータ処理: 短期間で大量のデータを処理する必要がある場合。
違いのまとめ
- 設定と管理:
- Kinesis Data Firehose: 簡単に設定でき、自動スケーリングとターゲットへの自動配信が特徴。データの変換やバッファリングが可能。
- Kinesis Data Streams: より詳細な管理とカスタマイズが可能で、高いスループットと低レイテンシを実現。カスタムアプリケーションの構築に適している。
- ユースケース:
- Kinesis Data Firehose: 簡単にリアルタイムデータを収集し、バッファリングしてターゲットに送信する場合に最適。バッチ処理やデータパイプラインの構築に向いている。
- Kinesis Data Streams: 高いスループットと低レイテンシが求められるリアルタイム分析やカスタムデータ処理の要件に適している。
このように、Kinesis Data FirehoseとKinesis Data Streamsは、特定のニーズに応じて使い分けることが重要です。