トランジットゲートウェイは他のトランジットゲートウェイと接続することができます。これを「トランジットゲートウェイピアリング」と呼びます。トランジットゲートウェイピアリングを使用することで、異なるリージョンにあるトランジットゲートウェイ同士を接続し、広域ネットワークを構築することが可能になります。
トランジットゲートウェイピアリングの特徴
- 異なるリージョン間の接続:
- ピアリングを使用することで、異なるAWSリージョン間でVPCやオンプレミスネットワークを接続することができます。
- これにより、グローバルに分散したネットワークインフラを統合的に管理することが可能です。
- ピアリング接続の設定:
- トランジットゲートウェイピアリング接続を作成するには、接続したい2つのトランジットゲートウェイのピアリングリクエストを設定し、承認する必要があります。
- 設定は、AWS Management Console、AWS CLI、またはAWS SDKを使用して行えます。
- 経路制御:
- トランジットゲートウェイピアリングを設定すると、ピアリングされたトランジットゲートウェイ間でルートテーブルを共有できます。
- 各トランジットゲートウェイのルートテーブルを適切に設定することで、トラフィックが期待通りに流れるように制御します。
- セキュリティとアクセス制御:
- 各トランジットゲートウェイは、ピアリングされた相手先に対してどのルートを公開するかを制御できます。
- セキュリティグループやネットワークACLも引き続き使用して、トラフィックの制御を行うことができます。
トランジットゲートウェイピアリングのユースケース
- グローバル企業のネットワーク統合:
- 異なるリージョンに展開された複数のVPCやオンプレミスネットワークを一元管理し、グローバルなネットワークアーキテクチャを実現します。
- 災害復旧とバックアップ:
- 異なるリージョンにバックアップサイトを設置し、災害発生時に迅速に切り替えられるようにします。
- リージョン間のデータレプリケーション:
- データベースのレプリケーションやストレージの同期をリージョン間で実行し、データの冗長性を高めます。
設定手順の概要
- ピアリングリクエストの作成:
- ソーストランジットゲートウェイからターゲットトランジットゲートウェイへのピアリングリクエストを作成します。
- ピアリングリクエストの承認:
- ターゲットトランジットゲートウェイの所有者がピアリングリクエストを承認します。
- ルートテーブルの更新:
- ピアリング接続が確立されたら、トランジットゲートウェイのルートテーブルを更新して、ピアリング接続を通じたトラフィックのルートを設定します。
まとめ
AWSのトランジットゲートウェイピアリングを使用することで、異なるリージョンに配置されたトランジットゲートウェイ同士を接続し、広域ネットワークを構築することができます。これにより、グローバルに分散したネットワークインフラを統合的に管理し、さまざまなユースケースに対応することが可能です。