【AWS-SAP】AWS Aurora MySQLの論理的なクロスリージョンレプリケーションと物理的なクロスリージョンレプリケーションの違いとは

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論理的なクロスリージョンレプリケーション

特徴:

  • 実装方法: Aurora MySQLのレプリカがソースDB(プライマリインスタンス)からSQLステートメントをリプレイすることによってデータを同期します。
  • 設定: Auroraのリードレプリカとして設定されます。通常、ソースDBのバイナリログを読み取ってSQLステートメントを適用します。
  • データ転送: SQLステートメントがリージョン間で転送されます。
  • レイテンシ: 論理的なレプリケーションはSQLステートメントを実行するため、書き込みレイテンシが増加する可能性があります。
  • ユースケース: データベースの災害対策、グローバル分散アプリケーション、地理的に分散した読み取りトラフィックの分散。

利点:

  • 複数のリージョンに分散した読み取りトラフィックの負荷分散。
  • フェールオーバーを含む高可用性の確保。

欠点:

  • 論理的なレプリケーションによる遅延が発生する可能性があり、リアルタイム性が求められるアプリケーションには向かない場合があります。

物理的なクロスリージョンレプリケーション

特徴:

  • 実装方法: Aurora MySQLのデータベースの物理的なブロックレベルのレプリケーションを行います。
  • 設定: Aurora Global Databaseとして設定され、1つのリージョンにプライマリクラスターがあり、他のリージョンにセカンダリクラスターが配置されます。
  • データ転送: ストレージレベルの変更がリージョン間で転送されます。
  • レイテンシ: 物理的なブロックレベルのレプリケーションは、レイテンシが低く、書き込みパフォーマンスに影響を与えにくい。
  • ユースケース: 高パフォーマンスと低レイテンシが求められるアプリケーション、グローバルなデータベースの可用性の確保。

利点:

  • 低レイテンシのレプリケーション。
  • 高スループットの読み取り/書き込み性能。
  • グローバルな可用性と迅速な障害復旧。

欠点:

  • 物理的なレプリケーションは、より複雑なインフラ管理が必要な場合があります。
  • 物理的なストレージレベルのレプリケーションは、ストレージコストが増加する可能性があります。

まとめ

  • 論理的なクロスリージョンレプリケーション:
    • SQLステートメントを使用してデータを同期。
    • レイテンシが高くなる可能性。
    • 読み取りトラフィックの負荷分散や災害対策に適している。
  • 物理的なクロスリージョンレプリケーション:
    • ストレージレベルでのデータブロックの同期。
    • 低レイテンシで高パフォーマンス。
    • グローバルなデータベースの可用性と迅速な障害復旧に適している。

どちらの方法を選択するかは、アプリケーションの要件やパフォーマンス、可用性のニーズに依存します。